こんにちは。
宮城県岩沼市にある
いわぬま矯正歯科クリニック院長
小森です。

 子どものクセで良くあるものが、「指しゃぶり」です。今回は、指しゃぶりについてご説明させていただきます。
yjimageH87ZZ9G7

指しゃぶりの原因


 なぜ子どもは指しゃぶりをするのでしょうか?

①本能的に吸っている

 生後間もない赤ちゃんは、口に入ってきた物を自然に吸ってしまいます。これを原始反射のひとつで「吸啜(きゅうてつ)反射」といいます。
 入ってきた物が指だった場合、指しゃぶりが始まります。
 生後数週間経過すると脳神経系の成長により、本能的ではなく能動的(自分の考え)で指しゃぶりをし始めます。

②空腹

 赤ちゃんは言葉を話す事ができません。そのため、空腹を母親に伝える手段として「泣く」のですが、指しゃぶりをする事で吸っているという感覚を得て空腹を紛らす場合があります。

③ストレス解消

 成長が進み言葉で表現できる年齢になると、指しゃぶりは異なる意味合いを持ちます。
 子どもが何かしらストレスを感じると、怒りや不快感など感情が生じます。その感情を立て直す方法のひとつが「指しゃぶり」です。これ以外にも、「髪をさわる」「タオルを離さない」などがあります。
 このような行動は、成長のひとつである「自立」に大きく影響してきます。この段階での指しゃぶりは無理にやめさせる必要はありません。

④習慣(くせ)

 幼稚園~小学生くらいまで指しゃぶりが残っている場合は、ストレス解消というよりは幼い頃の習慣(くせ)がまだ抜けない状態だと考えられます。
 このあたりの年齢まで来ると、前歯で永久歯の生え変わりが起こります。歯ならびの問題だけでなく、成長全体(精神的・身体的など)を考えて指しゃぶりを止める必要が出てきます。


指しゃぶりで歯ならびは悪くなる?

 少しの指しゃぶりであれば、そこまで歯ならびには影響を及ぼさないのですが、前歯の永久歯が生えてくる頃まで続けていると影響が出てくる可能性があります。
その機序は以下のとおりです。


①指をしゃぶる


②指を上下の前歯の間に入れ込む


③上の前歯が前に傾く

 指が上の前歯を内側から押すので、上の前歯は前に傾きます。

④下の前歯が内側に傾く

 指が下の前歯を前から押すので、下の前歯は内側に傾きます。

⑤出っ歯になる

 上の前歯が前、下の前歯が後ろに動くので、前歯が前後的に離れてしまいます。
歯だけが動く他にも、下あごを押さえつけてしまうため、骨の成長を抑制する可能性があります。

⑥開咬になる

 上の前歯と下の前歯が上下に離れてしまうため、前歯がかみ合わなくなります。

column01_img_04-214x214


指しゃぶりを治すにはどうする?

 「ゆびたこ」という絵本を読んだ事があるでしょうか?

51HONaINwUL__SX258_BO1,204,203,200_


 お母さんが指に包帯を巻いたり、お姉さんが指にわさびを塗ったり、お父さんから怒られたり、周りの人から色々な方法で止めようとしたのですが、なかなか指しゃぶりを止められません。
 そのうち、親指のたこがしゃべり始めて、たこから顔が出てきて…という話です。結局はお子さん自身で治してしまうのですが、実際には以下のようにしているご家庭が多いのではないでしょうか?

①指に塗る・つける

 指しゃぶりする指に、カラシやわさびを塗ったり、包帯や絆創膏などを貼ったり、何かをつけて気付かせる方法です。

②恐怖心を持たせる

 指が溶ける、お化けが出る、保護者が怒るなど怖がらせる方法です。

矯正での指しゃぶりの治し方


 それでは、矯正歯科ではどのような装置があるのでしょうか。

タングクリブ


p_kotei_07

 上の前歯の裏側の歯ぐきに、マウスピースやワイヤーで突起物を取り付けた装置。突起物が指に当たる事で指しゃぶりをしにくくします。
 指しゃぶりだけでなく、舌突出癖(舌を前に出す癖)の治療にも利用されます。

まとめ

 指しゃぶりは子どもの成長に必要な要素があるため、幼児期では必ずしもすぐに止めさせる行為ではありません。
 しかし、ある程度の年齢になっても続くようであれば、歯ならびが悪くなることもありますが他の面も考慮してやめさせる必要があります。
 どんな方法だったとしても、治れば構わないと思います。矯正の装置としてタングクリブを例に挙げましたが、当院で使用した事は今までありません。理由としては、その子にとってストレスになる可能性があるからです。
 お子さんの特性をしっかり見て、指しゃぶりについて考えていただければと思います。


こもりん先生が院長をしているクリニックはこちら
  ↓
医療法人KOM
いわぬま矯正歯科クリニック

スポンサードリンク